第1話
2022年7月14日から、フジテレビ系列「木曜劇場」で「純愛ディソナンス」が始まりました。
私はかなりのドラマ好きで、新しく始まったドラマはザっとチェックして、面白そうなら見るようにしています。
で、「純愛ディソナンス」もチェックしていたのですが。
ドラマの中で、主演の中島裕翔さんがピアノで演奏していた曲がありましたよね。
それが、何と、ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」だったんです!
モーリス・ラヴェルは、私の大好きな作曲家さんです。
バレエ曲の「ボレロ」がとりわけ有名ですね。
ボレロは傑作ですが、「亡き王女のためのパヴァーヌ」も有名な曲で、とても美しい曲です。
私もほんとに大好きで、クラシックの中で最も好きな曲の1つです。
切なさが混じった美しい調べに心をとらえられ、余韻が残ります。
聴いていると、色々なことを思い出して、自然と涙してしまうこともあります。
亡き王女のためのパヴァーヌは、ラヴェル自身が編曲したオーケストラ版もあり、美しさがより際立った感じではありますが。
個人的にはピアノ曲の方が好きです。
ピアノ曲は切なさが強調されている感じで、やたらとノスタルジックなんですよね。
そのため、一時期は何度も聴いて、感傷的な気分にひたることがよくありました。
今でも寝るときに、スマホで流しながら眠りにつくことがあります。
そして、亡き王女のためのパヴァーヌには有名な逸話があります。
ラヴェルがこの曲を発表した当初は、大衆受けはしたものの、音楽家からの評価はよくありませんでした。
そのような芳しくない評価を受けてか、ラヴェル自身も、つまらない曲と自己批判するようになります。
しかし、ラヴェルが晩年、記憶障害と失語症に悩まされているとき、たまたま演奏された「亡き王女のためのパヴァーヌ」を聴く機会がありました。
すると、ラヴェルは次のように言いました。
「美しい曲だね。しかし、いったい誰が書いたんだろう?」
うう、切なすぎるエピソードですね(泣)
ただ、この逸話は本当かどうかは分かりません。
ですが、全てが真実ではなかっとしても、おそらくは、それらしき出来事があったものと思われます。
少なくとも、ラヴェル自身が、亡き王女のためのパヴァーヌを美しい曲ととらえていたのは確かでしょう。
そうでなければ、わざわざ自ら編曲してオーケストラ版を残すなんてことはありませんからね。
さて、「純愛ディソナンス」は初回から物騒な展開でした。
登場人物全員が、色々なものを抱えている感じでしたね。
主演の中島裕翔さんも、不気味さを醸しだしていました。
ピアノを弾いているときはとても凛々しいだけに、余計に二面性が際立っていましたね。
吉川愛さんも比嘉愛未さんも、すごかった~
お二人とも好きな女優さんなので、自然と注目しています。
放送前から、純愛×ドロドロエンターテインメントという触れ込みで、個人的にあまり好みではないドラマだと感じていたのですが。
第1話の中島裕翔さんが演奏する亡き王女のためのパヴァーヌで、一気にハマってしまいました(^^;)
ストーリーだけでなく、中島裕翔さんがクラシックをピアノで演奏してくれないかぁ~と期待しております。
もし、クラシックが登場したら、「ミステリと言う勿れ」の記事と同じように、情報を追加していきたいと思います。
第2話
第2話では、「亡き王女のためのパヴァーヌ」が2回流れたと思います。
序盤と終盤でしたね。
ですが、それ以外にクラシックは登場しませんでした。
「愛と哀しみのボレロ」が話題に出ましたけどね。
映画好きの方なら誰もが知っている名作ですね。
ラヴェルの「ボレロ」がモチーフとなっています。
ストーリーは複雑で、1度観ただけではよく分からないかもしれません。
私も1度目に観たときは、今ひとつ理解できませんでした。
ですが、ラストで、ボレロに合わせてジョルジュ・ドンが躍動するパフォーマンスは、特に有名で圧巻です!
まだ観ていない方は、ぜひご覧ください!
第3話
新たなクラシックは登場しないかなと思っていましたが。
ちょうど物語の真ん中くらい、ストリートピアノで一般人(なのかな?)が弾いていた曲がありましたよね。
はい、来ました!
曲名は、リストの「愛の夢」です。
なかでも特に有名な第3番です。
フランツ・リストが作曲した中でも有名なピアノ曲ですね。
愛の夢は、もともとは歌詞がついていたのですが。
その歌詞が、このドラマに妙にマッチしているんですよね~
「愛を育め!」「愛のために尽くせ!」というニュアンスのフレーズがいっぱい出てきます。
特に最後は「彼の者は悲しみ立ち去りゆく」という歌詞で締めくくられています。
吉川愛さんが中島裕翔さんを見つけたシーンを象徴しているような感じがして、切なくないですか…
また、中島裕翔さんは、やはり「亡き王女のためのパヴァーヌ」を弾いていました。
これは、もうドラマのテーマとなっているようですね。
そして、第3話のラストですが。
まあ、中島裕翔さんの結婚相手は誰もが予想できたと思います。
前回の予告で、丸わかりでしたよね。
この展開で、さらに純ドロになっていくのか~という感じで。
正直、これから起こる出来事が怖いですが、最終話までハマりそうです。
第6話
まず、吉川愛さんがパソコンで小説を書いているとき。
回想シーンと共に「亡き王女のためのパヴァーヌ」が流れましたね。
そして、その直前の、富田靖子さんと藤原大祐さんがファミレスで食事をするシーン。
ショパンの曲が2曲流れました。
1つ目は、いわゆる別れの曲。
「12の練習曲 作品10」の第3番です。
↓
説明する必要のないくらい有名な曲ですね。
ショパン自身も、自分が作曲した中で最も美しい曲と評価しており、一番のお気に入りの曲だったようです。
続いて、富田靖子さんがスマホで吉川愛さんの画像が送られてきたことを話した後のシーン。
ワルツ第1番「華麗なる大円舞曲」が流れました。
個人的にショバンのワルツでは、この曲が1番好きです。
あと、2番も好きです。
ただ、ドラマでは、なぜファミレスの場面でこれら2つのショパンの曲が流れたのが、その意図がちょっとよく分かりません。
深い洞察力が求められる感じがします。
私にはその域まで達することができておりません(汗)
さて、純愛ディソナンスはストーリーはもちろんのこと、クラシックが使われるのが素敵です。
特に、亡き王女のためのパヴァーヌの使われ方が素晴らしいと感じています。
今後も、物語の展開にあわせて新たなクラシックが登場するのを期待しています。
第8話~第11話(最終回)
中島裕翔さんが新しく勤めることになったピアノ教室。
吉川愛さんを誘って、一緒に教室に訪れ、過去の回想シーンと共に「亡き王女のためのパヴァーヌ」が流れていましたね。
そして、この後しばらく衝撃の展開が続きました。
このまま最終話はドロドロの展開になると思いましたが。
ラストは、登場した人物ほぼ全員に希望がもたらされる結末になりましたね。
さすがに、うまくまとまりすぎた感はありましたが。
でも、最悪な結果にならなくてよかった~
ただ、9話以降は、クラシックは流れませんでした。
最終回あたりで、中島裕翔さんが弾く「亡き王女のためのパヴァーヌ」を聞きたかったなあというところです。
それがちょっと残念ですね。