天然ボケというと、一般的には、あまり頭が良くない印象があると思います。
勘違いやドジをすることが多く、その様子を見ていると、とても頭が良いとは思えない…
ですが、天然ボケでも、頭が良い人はいるんです。
ここで、自分の例をあげるのは、少々気が引けるのですが…
私は自他ともに認める天然ボケです。
天然ボケがひどすぎて、自分自身でもドン引きしてしまうくらいです。
何でこんな事をしでかしたのか?と呆然とすることが、しばしばあります。
天然ボケが原因で、大きな失敗をしたこともあります。
でも、頭が悪いかというと、そういうことはなく。
浪人はしましたが、一応難関とされる国立大学出身ですし、小学生から高校生にかけても成績は優秀な方でした。
親戚にも頭のよい人が多く、いとこには、京大、早稲田、同志社などの出身者がいます。
ただ、私自身は決して優秀ということはなく、天才でもありません。
本当に優秀な人なら、1年勉強しただけで東大や京大に現役で合格するでしょう。
なので、頭がいいというよりは、勉強はできたというレベルです。
それなりに地頭はよい方なのかもしれません。
今でも、地元の小学生や中学生の旧友からは、頭がいいという印象を持たれています。
実の妹からも、頭がいいと思われています。
と、まあ、そんな自分語りは後回しにして。
まずは、実際に天才と呼ばれる偉人で、天然ボケだったという人物を先に紹介します。
そこから、私自身の体験も交えて、天然ボケだけど頭が良い人について述べていきたいと思います。
天才だけど天然ボケだった偉人のエピソード
まずは、万有引力を発見した、アイザック・ニュートン。
中世から近代にかけての天才物理学者ですね。
でも、そんな彼も天然ボケの側面がありました。
ニュートンは大学の教授となりますが、生徒たちに講義をしていたある日のこと。
生徒たちが、教壇に立ったニュートンを見てビックリ!
ニュートンはパジャマ姿で登場したのでした。
寝坊をして遅刻しそうになったニュートンが、急いで大学に行くのですが。
慌てすぎて自分の服装に気づかず、パジャマを着たまま登場したということです。
また、相対性理論を確立したアインシュタイン。
アインシュタインも誰もが認める天才物理学者ですが。
子供もころは、かなりのドジをしていました。
その様子から、うすのろ坊やと呼ばれることがあったようです。
子供時代のエピソードから推測し、アインシュタインは発達障害だったのでは?という説もあります。
続いて、現代に移ります。
テスラ社やスペースX社の創業者である、イーロン・マスク氏。
まず間違いなく天才起業家ですよね。
そんなマスク氏も、天然ボケエピソードがあります。
彼は、アイデアが頭の中に浮かぶと、それに夢中になって、シャツのボタンをとめることができないそうです。
これは有名なお話なので、ご存じの方も多いかと思います。
なぜ頭がいいのに天然ボケなの?
天然ボケの人が頭が良いのかというと、そんなことはないと思います。
天然ボケだけど、頭の良い人もいるというのが正解だと思います。
私の友人で、とても優秀で頭の良い男性がいますが。
彼は頭の回転が早く、気配り上手で、ミスをしません。
おしゃべりもうまく、しっかりと論理的に話を進めることができます。
天然ボケとは程遠い人物です。
ただ、上で述べたように、頭がいいのに天然な人物もいます。
その原因は何なのか?
おそらくですが、天然ボケだけど頭の良い人の特徴は、1つの事に集中すると他のものに注意が届かくなるのだと思います。
素晴らしいアイデアを生み出したり、大きなことを成し遂げるためには、ものすごい集中力が必要になりますよね。
しかも、一般人には想像もつかないくらいの集中力だと思います。
なので、集中力がすごすぎて、周りのことが目に入らなくなってしまうのではないかと。
そして、他の人からすると、その状態がおかしくて、天然ボケに見えるということだと思います。
当の本人からすると、それが当たり前のことで、天然ボケとは自覚していないような気がします。
天然ボケの具体例
以下は、私の天然ボケのエピソードです。
興味のない方は読み飛ばしてください。
ただ、結構笑える話なので、楽しんでもらえるかもしれません。
興味のある方は、読んでくださると幸いです。
どうぞ、笑ってやってください。
宿題をしていて、消しゴムのカスをゴミ箱に捨てていたら。
それがゴミ箱ではなく、学生帽でした。
妹に、めちゃめちゃ笑われました。
野球部だった私は、監督がノックしているときに、同期の部員と一緒にボール拾いをしていました。
そのままボール拾いに夢中になり、少しずつ移動すると。
いつしか、監督のすぐ前まで来ていたことに気づかず。
ちょうど顔を上げた瞬間に、監督のバットが私の額に直撃!
おでこにタコ焼きのようなコブができてしまいました…
すぐに病院にかけつけましたが、大事にはいたりませんでした。
その後、監督から両親に謝罪の電話がありました。
当然だとは思いますが。
それでも、さすがに前代未聞の出来事だったので、監督に対して申し訳ないですね。
友人の家で、4~5人の友だちと遊んでいました。
友人の全員が、私が天然ボケであることを知ってました。
その友人たちが、私にアクエリアスを渡しました。
その味がおかしく、味が薄いことに気づきました。
私は「アクエリアス、薄めたやろ!バレバレや!」
と、いたずらに気づいたことを、ドヤ顔で言いました。
それでも、味がうすいだけで普通に飲めるので、半分ほど飲みました。
ところが、それはアクエリアスではなく、歯磨き粉を水でとかしたものでした。
友人たちも、さすがに気づくだろうと思っていたようですが。
想像を超える私の勘違いに、爆笑してました。
休み時間に、仲良くなり始めた友人としゃべりながら、校庭の廊下を歩いていました。
隣にいた友人の方向に顔を向けていたので、私は前を見ていませんでした。
すると…
そのまま、廊下の柱に思いっきりぶつかって、コケてしまいました。
友人は、ありえない出来事を目撃したようで、しばらく呆然とし、ドン引きしていた様子。
しかし、私が起き上がると、「面白い!面白い!」と言って、爆笑してました。
とあるパーティーのようなものに出席し、隣の席の人にジュースをつぐことになりました。
ところが、ジュースが出てきません。
すると、その隣の人が笑いながら言いました。
「キャップ!キャップ!」
確認すると、ペットボトルのキャップを外さないまま、ジュースを注いでいたのでした。
ボーイスカウトのキャンプに行ったときのこと。
各自、あらかじめレトルトカレーを3つ買って持っていくことになりました。
友人はみんな、「中辛」を持参。
それを見た私はドヤ顔で、「レトルトの中辛はちょっと甘いから、辛口の方がいいんよ!」と言って、自分の辛口のレトルトカレーを披露しました。
しかし、出てきたのは、甘口!甘口!甘口!の3連発…
辛口を買って持ってきたと思っていたのが、全て甘口の間違いでした。
部活の同期の友人に、「今日のテストどうだった?」と聞かれました。
私には何のことやら、サッパリ分かりません。
その後の会話で、この日に友人と一緒に受講していた授業のテストがあったことが判明。
私は、テストがあるのは別の日だと勘違いしてました。
これで、大切な2単位を落としてしまいました。
部活で他の大学との試合に行くことになりました。
寝坊と遅刻が怖いので、同期の友人の家に泊まらせてもらいました。
無事遅刻することなく、集合場所に着きました。
目的地の大学にも着きました。
ところが…
自分のユニフォームが見当たりません。
友人の家で自分のカバンに入れたはずなんです。
私は歩いている途中に落としたものと思いました。
それを先輩に伝えました。
場が凍りつきました。
2年生の先輩には笑う人もおり、3年生の先輩では同情する人もいましたが。
4年生の主将と主務の先輩には、めっちゃ怒られました。
当たり前ですよね。
そして、試合が終わっての帰り道。
疑問に思いながら、友人の家に寄らせてもらいました。
すると、私のユニフォームがハンガーにかけられているのを発見しました。
しばし呆然…
朝にカバンの中に入れたのを覚えていたのですが。
どうやら、その後、ユニフォームがきちんと乾いてないので、再び取り出して、干したようです。
それを忘れていたということです。
会社に出勤する前に、コンタクトレンズをはめていました。
ところが、片方の目のレンズのピントが合いません。
眼球を触りながらも、色々調節していました。
10分近くも格闘していました。
しかし、どうもおかしい…
そして、コンタクトレンズのケースを確認すると、その片方の目のレンズがありました。
つまりが、そもそも、コンタクトレンズをはめていなかったということです。
コンタクトレンズをはめたものと勘違いし、レンズをしていない目をず~っと触っていたということです。
以上は、天然ボケのほんの一部です。
例をあげ続けるとキリがなく、自分が気づかなかったミスもあるかと思います。
その他、忘れ物はよくしますし、方向音痴もひどくて、迷子になることもしばしばでした。
天然ボケであるがゆえの苦悩
自分で言うのもなんですが、私はある程度勉強はできた方です。
小・中学生のときは、大して勉強しませんでした。
そのため、第1志望の公立高校には落ちて、私立の高校に入学しました。
それでも、一応進学校としてそれなりのレベルの高校ではありました。
高校2年生のときに、このままではダメだと悟り、一生懸命勉強をするようになりました。
すると、定期テストで、ほぼ毎回クラスで1番をとるようになりました。
結果、現役時のときにそれなりの私立大学には受かりましたが、納得いかずに浪人して、志望していた国立大学の1つに合格しました。
なので、地元の友人には、頭がよいと思われています。
そして、これまた自分で言うのもなんですが、社会人になってそれなりに仕事もできる方でした。
同期では、足元にも及ばない優秀な人物がゴロゴロいて、そういう人物には絶対に敵わないものの、平均以上は仕事ができるというところだと思います。
ですが、自分の天然ボケには、自分でも嫌気がさします。
天然ボケによる失敗で、一歩間違えれば、取り返しのつかない事態になっていたことも何度かありますので。
よく、天然ボケの人でも、そのプラス面として、
- 気配り上手
- 楽観的
- 愛嬌がある
- 場を和ませる
なんて、よく言われます。
確かに、そういうときもありました。
学生のころは、おいしいなんて言われて、天然エピソードをよく聞かれたりしたものです。
けれども、大学生になり、社会人になり、責任が大きくなる立場になってくると、大変な苦労を味わうことになります。
私は気は使うけど気が利かないタイプなので、決して気配り上手ではありません。
天然ボケで失敗はしないかと心配性におちいることがあり、楽観的な性格とはいえません。
愛嬌がある、場を和ませるというのも、プライベートではそのように捉えられることはありますが、ビジネスにおいてはそんなことはありません。
むしろ、イライラさせてしまうのがオチです。
実際、私の会社の上司は、私の天然ボケにイライラしていましたから。
学生時代の友人も、始めは笑ってすまされましたが、付き合いが長くなると、イライラさせてしまう場合が多いです。
事実、私の妻は、よくイライラしてますしね。
おしゃべりとかもうまくなく、頭に浮かんだことをそのまま口にしてしまう癖があるので、言いたいことが相手に伝わらず、イライラさせてしまうということも多いです。
だから、私は自分の天然ボケに悩まされ、そんな自分の性格にほとほと嫌気がさしています。
私の経験から言わせてもらうと、天然ボケで得するなんてことは、断じてありません。
笑ってすまされるのは、せいぜい高校生くらいまで。
その後は、シビアな現実が待っています。
また、天然ボケなのに、計算してボケているなんて言われると、腹が立ちます。
社会人になったときに、友人の1人で、私の天然ボケに計算も入っていると言う奴がいました。
その友人は、自分は見破っている、他の人とは違って勘の鋭い人間であるというのをアピールしたかったのだと思います。
その時は、ほんとにめちゃめちゃ腹が立ちました。
「お前に、俺の何が分かる?ええかっこすんな!」と言い返してやりたかったですが。
口論とか議論とか嫌いなので、グッとこらえて流すことにしました。
だって、こっちは天然ボケで苦悩しているんですよ。
そんな気持ちを察することなく、軽々しく言ってもらいたくありません。
まあ、そのときは、それを聞いていた別の友人が、私が計算でボケているわけがないと笑っていましたが。
ともかくも、私は自分のドジによって、大きな失敗をしないかと不安にかられることがあります。
自分が天然ボケであることは、中学生のころに自覚しました。
何度も繰り返しますが、天然ボケが笑って許されるのは、学生時までだと思います。
社会人になると、特にビジネスの場では、許されるわけがありません。
かといって、自分のドジな性格が治るとも思えません。
一生付き合っていかなけばいけないでしょう。
なので、できることは、ミスを犯さないように気を付けることくらいです。
何をするにも、あらかじめドジを踏まないように、細心の注意をはらいます。
もちろん、疲れますよ。
でも、そうしないと、取り返しのつかない失敗をすることがあるので。
とはいえ、天然ボケがきっかけでミスをすることは、どうしてもあります。
結局は、失敗が大きくならないように気を付けるくらいしかできないかなと、半ばあきらめているところもあります。
先に述べたような、天才と呼ばれる偉人であれば、天然ボケであっても苦にならないのかもしれません。
そもそも、そういう人物は、自分が天然ボケであることを自覚していないケースが多いように思います。
ですが、私の場合は、そうはいかない。
もちろん、天然ボケの人すべてが、自分の性格に悩んでいるということはないでしょう。
けれども、私は現実に悩んでいます。
自分の天然ボケが許せませんし、他人から天然ボケと言われることも好きではありません。
気配り上手で、何事においてもミスなどせずにこなせる人に憧れます。
そういう天然ボケの人もいるということは、知っておいてほしいと思います。