「目を見張るものがある」という慣用句があります。
「目を見張る」という表現もあり、どちらも同じ意味だと思われがちですが、実は微妙にニュアンスが異なります。
そのため、使い方には注意が必要で、適切な場面での使用が求められます。
この記事では、「目を見張るものがある」の意味と使い方、類語から英語表現まで詳しく紹介しています。
目を見張るものがあるの意味は?
「目を見張るものがある」とは、何かが驚くほど素晴らしく、注目に値することを表す表現です。
見る者がその光景や事象に対して驚きや感動を感じ、文字通り目を大きく開けて見つめるほどの強い印象を受けることを意味しています。
通常、特別な才能、美しさ、優れた技術など、人々の期待を超える何かに対して使われます。
また、漢字で表記すると、「目を見張る」以外にも「目を瞠る」とすることもあります。
多くの場合、「目を見張る」と表記されますが、「目を瞠る」としても問題ありません。
ただし、「瞠る」は常用漢字ではないため、一般的にはあまり用いられないですね。
「瞠る」が日常的には目にすることのない漢字なので、なじみが薄いものと言えるでしょう。
目を見張るものがあるの使い方は?
「目を見張るものがある」というフレーズは、基本的にポジティブな意味で用いられます。
誉め言葉と言ってもよいでしょう。
なので
と言うのは適切ですが
と表現するのは誤りです。
この点に注意して、以下の「目を見張るものがある」の例文を参照くださればと思います。
- 彼女のピアノの演奏は旋律が美しく、感情豊かで、目を見張るものがあった。
- イノベーションの博覧会では最先端のロボット技術が披露されており、その精密さには目を見張るものがある。
- 彼の試合での活躍ぶりは相手チームも称賛するほどで、まさに目を見張るものがあった
- 彼女がこの短期間で達成した成果は素晴らしいもので、本当に目を見張るものがある。
- その小さな村の夜空は、都会では見ることのできない星の輝きで、目を見張るものがあった。
「目を見張る」と「目を見張るものがある」の意味は違う?
「目を見張るものがある」に似ている表現として、「目を見張る」がありますが、両者は微妙にニュアンスが異なります。
「目を見張るものがある」は、特定の対象や現象が驚くほど素晴らしく、注目に値する状態を指します。
先に述べたように、基本的にはポジティブな場面で使われます。
一方で、「目を見張る」は、人が何かを見たり経験したりして、その素晴らしさや驚異に対して直接的に反応する行為や状態を指します。
対象への反応そのものを強調しているのあって、その反応には肯定的なものだけでなく、ネガティブなものも含まれます。
例えば
というような文脈でも使われます。
簡単に言えば、「目を見張る」という表現は、「目を見張るものがある」というフレーズを含む、より広い意味を持ちます。
「目を見張る」は、良いことにも悪いことにも使える全般的な驚きを示すのに対し、「目を見張るものがある」は特に素晴らしいことに驚いている状況を指すということです。
目を見張るものがあるの類義語をご紹介
「目を見張るものがある」の類義語としては、驚くほど素晴らしいというような意味の言葉が考えられます。
- 見覚ましい
- 目が覚めるような
- 驚嘆に値する
- 特筆すべき
- 一見に値する
などの表現があげられます。
目を見張るものがあるの対義語をご紹介
「目を見張るものがある」の対義語としては、驚きや感動が少ない状況を示す言葉が考えられます。
- 平凡
- ありふれた
- ありきたり
- 見るべきものがない
- 何の変哲もない
- 月並み
- 人並み
などの表現があげられます。
目を見張るものがあるの英語表現をご紹介
「目を見張るものがある」を英語表現には、以下のようなものがあります。
- astonishing:非常に驚くべき、または期待を大きく超える状況を表します
- remarkable :注目に値する、顕著な特徴や成果があることを示します
- stunning:驚くほど美しいまたは印象的で、見る者を圧倒するようなものを指します
まとめ
「目を見張るものがある」とは、驚くほどの美しさや素晴らしさが存在する状況を指し、ポジティブな文脈で使われることが一般的です。
「目を見張る」は、良いことにも悪いことにも使われるので、この2つの表現を混同しないように注意する必要があります。
「目を見張るものがある」は誉め言葉と覚えておくと、分かりやすいですね。