「礼に始まり礼に終わる(れいにはじまりれいにおわる)」ということわざがあります。
文字どおり、あらゆる行為が礼儀で始まり、礼儀で終わることを意味します
礼儀を重んじる武士道の精神に由来します。
この記事では、「礼に始まり礼に終わる」の意味と使い方、類義語から対義語まで詳しく紹介しています。
礼に始まり礼に終わるの意味は?
「礼に始まり礼に終わる」とは、あらゆる行動や対話が礼儀正しく始まり、同様に礼儀をもって終えるべきであるという意味の言葉です。
日本の伝統的な価値観に基づいており、人との関わりにおいて礼儀を重んじることの大切さを強調しています。
社会生活においては、礼儀正しい態度が円滑な人間関係を築く基礎となるという考え方を示しています。
礼に始まり礼に終わるの由来は?
「礼に始まり礼に終わる」という表現は、空手の松濤館流の創始者である船越義珍が提唱した松濤二十訓の第一箇条
空手道は礼に始まり礼に終る事を忘るな
に由来するとされています。
この言葉は、相手への尊敬と敬意を表す武士道の理念に基づいています。
柔道や剣道、空手といった武道の分野で特に重視されており、試合や稽古の際に礼を尽くすことで、相手への敬意を示す文化が根付いています。
この慣習は、武道だけでなく、日本のスポーツ全般においても見られますね。
試合の開始と終了時には、選手たちが整列して互いに礼を交わすのが一般的です。
このように、「礼に始まり礼に終わる」は、礼儀正しく競技に臨む姿勢を象徴しています。
礼に始まり礼に終わるの使い方は?
「礼に始まり礼に終わる」の使い方として、例文を5つ紹介します。
- 会議は全員が静かに席に着き、部長が深々と頭を下げて始まった。討議が活発に交わされた後、成果を共有し合い、再び部長が感謝の意を表して終わった。まさに礼に始まり礼に終わる、和やかな雰囲気の中での会議だった。
- 新年の挨拶回りでは、各家を訪れる際、玄関で靴を揃えてから挨拶を交わす。家主との会話を楽しんだ後、お互いに健康と幸福を祈りながら、礼をもって別れる。この伝統は、礼に始まり礼に終わる美しい風習を体現している。
- 礼に始まり礼に終わるというように、スポーツの試合では、競技者たちは試合開始前と終了後に相手チームへの一礼をもって敬意を示し、勝ち負け以上だけでなく相互尊重の精神が大切にされている。
- 学校では、授業が始まる前と終わる時に、生徒たちが先生に向かって一斉にお辞儀をする。この習慣は、教育の場における敬意と感謝の気持ちを形にし、礼に始まり礼に終わる重要性を子どもたちに教えている。
- 茶道の世界では、客と主が互いに敬意を表し合いながら、茶会は始まり、同じく礼儀正しく終わる。この流れは、日本の伝統文化における礼に始まり礼に終わるの精神を色濃く反映している。
礼に始まり礼に終わるの類義語は?
「礼に始まり礼に終わる」の類語として、「鳩に三枝の礼あり(はとにさんしのれいあり)」があげられます。
相手に対する感謝の気持ちや礼儀を大切にする心を表しています。
鳩が巣を作る際に、三枝を持ってきてはその都度、巣を提供してくれた木に対して頭を下げる礼をするという故事から来ています。
わずかな恩恵に対しても深く感謝し、礼儀正しく振る舞うべきだという教えを含んでいます。
「礼に始まり礼に終わる」と同様に、相手への敬意や感謝の心を忘れずにいるべきだという価値観を共有しています。
礼に始まり礼に終わるの対義語は?
「礼に始まり礼に終わる」の対義語は、礼儀や敬意を欠く態度を示す言葉が考えられます。
- 礼を失する(れいをしっする):礼儀や作法を守らず、不適切な行動を取ること
- 礼儀知らず(れいぎしらず):基本的な礼儀やマナーを知らない、または守らない態度
- 無遠慮(ぶえんりょ):他人に対する遠慮がなく、思いやりや礼儀を欠いた行動をすること
- 無礼(ぶれい):他人に対して礼儀を欠き、失礼な振る舞いをすること
- 不遜(ふそん):自分を過大評価し、他人を見下すような態度や行動を取ること
などがあげられます。
まとめ
「礼に始まり礼に終わる」という表現は、すべての行動を礼儀正しく始め、同じく礼儀をもって終えるべきだという日本の伝統的な価値観を示しています。
礼節を大切にした武士道の精神から派生しており、人との関わりにおいて互いに敬意を払うことの重要性を強調しています。
単に形式的な挨拶にとどまらず、相手への深い尊重と感謝の気持ちを表す行為として、日本文化において根強く受け継がれています。
日本の美しい習慣として、これからも大切にしたい価値観ですね。