「二度あることは三度ある(にどあることはさんどある)」ということわざがあります。

日常会話でもよく使われる表現ですね。

この記事では、「二度あることは三度ある」の意味と例文、類義語や反対語まで詳しく紹介しています。

広く知られている言葉だとは思いますが、この機会に再確認しておきましょう。

二度あることは三度あるの意味は?

「二度あることは三度ある」ということわざは、何かが一度ではなく二度起こった場合、それは再び起こる可能性が高いという意味です。

つまり、ある出来事や行動が繰り返される傾向があることを示しています。

例えば、同じミスを二度おかしてしまうと、それをまた繰り返すかもしれないという警告や予測に使われることがあります。

二度あることは三度あるの由来は?

「二度あることは三度ある」の語源については、詳しいことは分かっていないようです。

1779年に作られた源平藤橘作の浄瑠璃「驪山比翼塚」には

二度あることは三度目の、己と報ふお主の罪

という台詞が含まれており、江戸時代中期には既にこの表現が一般的になっていたと考えられます。

場所や時代をとわず、同じ出来事が再び起こると、何らかの原因が存在すると考えるのが普通でしょう。
1回だけならまだしも、2回続けて繰り返されると、もはや偶然とは考えにくいときがあります。

この考え方に基づき、何かが二度起こった場合、三度目の発生も十分あり得るので、繰り返し失敗することに対する警告として使われることが多いです。

主に否定的な状況に用いられ、人々の経験から生まれた教訓と考えられます。

二度あることは三度あるの使い方は?

続いて、「二度あることは三度ある」の使い方として、5つの例文を紹介します。

  • 彼はまた同じミスを犯した。過去に何度もプロジェクトの締め切りを過ぎてしまっている。今回もまさに二度あることは三度あるという状況だ。
  • 二度あることは三度あるという言葉どおり、このレストランで注文を間違えられたのは、今回で2回目だ。別の店を探した方がいいかもしれない。
  • チームは過去2試合で後半に大きく点差を広げられた。次の試合では二度あることは三度あるを防ぐために、特に後半の守備を強化する必要がある。
  • 交差点での事故は、ここ数ヶ月で2回発生している。交通当局は二度あることは三度あるを考慮して、安全対策の強化を検討している。
  • 二度あることは三度あるというように、最近財布を忘れて出かけてしまうことが多い。出かける前に必ず財布を持っているか確認する必要がある。

以上のように、ネガティブな文脈で使われるのが一般的です。

二度あることは三度あるの類義語は?

「二度あることは三度ある」のよく似た意味を持つ表現として、以下の3つを紹介します。

朝あることは晩にある(あさあることはばんにある)

朝に起こった出来事が夜にも起こる可能性があるという意味です。

一日のうちに同じようなことが繰り返されることを示唆しており、「二度あることは三度ある」と同様に、ある出来事が再発する傾向にあることを表しています。

一災起これば二災起こる(いっさいおこればにさいおこる)

一度災害や不幸な出来事が起きると、それに続いて別の災害や不幸が起こる可能性があるという意味です。

不運や問題が連鎖的に発生することを警告する言葉であり、繰り返し発生する傾向を示唆しています。

歴史は繰り返す(れきしはくりかえす)

歴史的な出来事やパターンが時間を経て再び現れる傾向があることを指します。

人類の行動や社会的・政治的な動きが、過去の事例を反映することが多いという観察に基づいています。

二度あることは三度あるの反対語は?

次に、「二度あることは三度ある」の反対の意味を持つ表現も3つご紹介します。

三度目の正直(さんどめのしょうじき)

一度目や二度目はうまくいかなくても、三度目でうまくいくことを意味します。

失敗などを繰り返しても、最終的には成功や幸運が訪れることを表しており、「二度あることは三度ある」とは逆に、良い結果が待っていることを示唆しています。

柳の下にいつも泥鰌はいない(やなぎのしたにいつもどじょうはいない)

同じ方法や場所で常に同じ結果が得られるとは限らないという意味です。

「二度あることは三度ある」の直接的な対義語とは言えませんが、反対の意味合いを持っています。

一度成功したからといって、同じ方法が常に成功するとは限らないことを警告しています。

「いつも柳の下に泥鰌はいない」「柳の下の泥鰌」とも言います。

株を守りて兎を待つ(かぶをまもりてうさぎをまつ)

こちらも直接的な対義語とは言えませんが、反対の意味合いを含んでいます。

中国の古い故事から来ており、偶然の幸運を期待して何もせずに待つことの愚かさを表しています。

まとめ

「二度あることは三度ある」ということわざは、繰り返し起こる出来事の傾向を示唆し、教訓としての価値を持っています。

人は誰しもミスをするものですが、根本的な原因が解決されなければ、何度も同じ誤りを繰り返してしまうことでしょう。

多くの場合、何らかの理由があるもので、それを分析し対応策を講じていくのが大切ですね。

同じミスをしてしまったときは、次はそうならないように注意し、「二度あることは三度ある」ではなく、「三度目の正直」になるようにしたいものです。