年齢の数え方には「満年齢」と「数え年」の2通りがあるのはご存じだと思います。
現在では自分の年齢は満年齢で表すのが一般的ですよね。
数え年で表すことはあまりありません。
ですが、ご年配の方の中には自分の年齢を聞かれると数え年で答える方もいらっしゃいます。
また、日本の特殊な伝統行事などで数え年が使われることもあります。
とは言っても、満年齢と数え年の正確な違いと数え方をご存じでしょうか。
大体は分かっているけど、細かいことは知らないという方が多いのではないでしょうか。
今回は、「満年齢」と「数え年」の正確な数え方や使い分けについて説明しました。
ご参考になれば幸いです。
満年齢とは?
現在、私たちが年齢を数えるときに一般的に用いられるのが「満年齢」です。
履歴書や申込書などを書く時も、満年齢を記入することがほとんどです。
満年齢とは、生まれた日を0歳とし、その次の年の誕生日(生まれた日)に1歳増えるという数え方です。
以後、誕生日を迎えるごとに1歳年をとることになります。
普段の生活の中において満年齢で自分の年齢を表す場合は、特に計算方法などを意識するまでもなく、誕生日になると1歳増えると分かりますよね。
ただし、実際には誕生日に1歳加算されるわけではないんです。
日本には「年齢計算ニ関スル法律」というものがあり、それによると、1歳が加算されるタイミングは誕生日の前日と定められています。
より正確には、誕生日の前日の午後12時=誕生日当日の午前0時で、誕生日になった瞬間に1歳年をとることになります。
ですが、法律の規定として、1歳を加算するタイミングは誕生日の前日となっています。
例えば、4月1日生まれの人は毎年3月31日に1歳年が増えることになります。
このため、4月1日生まれの人は早生まれとなり、4月2日~12月31日の遅生まれの人たちより学年が1つ上になるわけです。
※より詳しい説明は「早生まれと遅生まれの正確な意味とは?」をご参照ください。
この辺の事情はややこしいですね。
普段の生活ではこのような法律の規定を意識しなくてもよいのでしょうが、4月1日付近に生まれたお子さんがいらっしゃる方は注意が必要になりますね。
数え年とは?
「数え年」とは、生まれた日を1歳とし、その翌年以降の1月1日に年齢が1歳増えるという数え方です。
したがって、誕生日に関係なく、日本人全員が1月1日に1歳年をとることになります。
例えば、今年の12月31日に生まれた人はその翌日(翌年の1月1日)には2歳になります。
一方で、今年の1月1日に生まれた人は1年後の1月1日にようやく2歳になります。
自分の現在の数え年を知るには、
- 誕生日の前→満年齢+2歳
- 誕生日の後→満年齢+1歳
という計算方法がよく使われます。
これは先程述べたように、生まれた日を1歳とし、毎年1月1日に日本人全員がそろって年齢を重ねるという事情があるからです。
数え年も意識しなくてもパッと分かるかもしれませんが、すぐに思い浮かばない場合は上の計算式を覚えておくとよいと思います。
数え年が用いられる風習
現在は満年齢を用いるのが一般的ですが、今でも数え年が用いられる風習があります。
代表的なものを以下にあげてみます。
- 七五三
- 厄年
- 還暦や喜寿、米寿などの長寿祝い
これらの行事や風習には数え年が用いられるので、間違えないようにしたいですね。