「引っ張りだこ(ひっぱりだこ)という言葉があります。
人気があって様々な方面から求められる様子を指します。
今ではポジティブな意味合いで使われますが、由来は実はちょっと不気味なものだったりします。
この記事では、「引っ張りだこ」の意味と由来、例文から類義語や対義語まで詳しく紹介しています。
引っ張りだこの意味は?
「引っ張りだこ」は、広く人々からの注目を集め、多方面から誘いやオファーが絶えない状況を指します。
人気のある芸能人や、特別なスキルや才能を持つ専門家が、様々な場から求められる時に用いられることが一般的です。
引っ張りだこの由来は?
「引っ張りだこ」という言葉は、元々はタコの足を広げて干す様子に由来し、漢字で書くと「引っ張り蛸」が正しい表記となります。
そのため、「引っ張り凧」と書くのは基本的には間違いですが、現在はこの表記でも通じるようになっています。
過去には、この表現がはりつけ刑に処された人々を指して使われることもあったようです。
そのため、人気者とは真逆で、むしろ厳しい罰のイメージが強かったと考えられます。
しかし、時代が変わり、現在では広く人々から求められる、非常に人気がある状態を指す肯定的な意味で用いられています。
引っ張りだこの使い方は?
「引っ張りだこ」の使い方として、例文を5つ紹介します。
- 最近の彼女のデザインが大成功を収め、多数のブランドからコラボレーションの提案を受け、まさに引っ張りだこの状態にある。
- 彼のユニークなプログラミングスキルが業界で注目を集め始めてから、引っ張りだこの講師として、各地のセミナーやワークショップに招かれるようになった。
- 彼女はその卓越した料理技術で、地元の食品フェスティバルで一躍有名になり、引っ張りだこのシェフとして多忙な日々を送っている。
- 彼は新しいプロジェクトのリーダーになって以来、会社内外から引っ張りだこで、その専門知識とリーダーシップが高く評価されている。
- 新作映画のヒロインを務めて以来、彼女は引っ張りだこの俳優となり、CM、テレビ番組、映画のオファーが後を絶たない状況だ。
引っ張りだこの類義語は?
引っ張りだこの類義語としては、人気があるや、多方面から依頼が来るという意味の表現が考えられます。
同じような意味合いを持つ言葉として
- 人気者
- 売れっ子
- 引く手あまた
- 持て囃される(もてはやされる)
- 今を時めく(いまをときめく)
などがあげられます。
引っ張りだこの対義語は?
引っ張りだこの対義語としては、人気がないや、落ちぶれたという意味の言葉が考えられます。
- 不評
- 相手にされない
- 勢いがない
- 閑古鳥(かんこどり)がなく
- 総スカン
などの表現があげられます。
まとめ
「引っ張りだこ」とは、人気があり、多方面から求められる様子を意味します。
現在はポジティブな状況を表す言葉として定着していますが、元々は怖い意味で使われることもあったようです。
この背景を知ると、言葉の深い意味や文化的な変化が理解できて、興味深いものがありますね。