「体裁を整える」という慣用句があります。
外見が良く見えるようにすることを意味します。
ビジネスシーンでもよく使われる表現なので、意味と使い方は理解しておくに越したことはないですね。
この記事では、「体裁を整える」の意味と例文、類義語や対義語まで詳しく紹介しています。
体裁を整えるの意味は?
「体裁を整える」は「ていさいをととのえる」と読みます。
「体裁」の「体」を「たい」と読んで、「たいさいをととのえる」とか「たいせいをととのえる」と言いそうになりますが、これは間違いなので注意が必要です。
「体裁を整える」の意味は、見た目を良くするために調整するということです。
見た目の印象というのは大切で、特にビジネスの場面では外見によって評価が左右されることがよくあります。
しかし、見た目だけに注力しすぎると、本質や内面が軽視されがちになる人もいます。
その警告として、時には外見だけを重んじ、内面を疎かにすることの弊害を示唆する際にも用いられます。
また、文書のフォーマットを整えること、例えばエクセルやワードの書式設定や、履歴書やレポートの整理整頓にもこの言葉が使われます。
以上のように、「体裁を整える」は、人の外観だけでなく、文書などの外見の整理にも用いられます。
体裁を整えるの使い方は?
「体裁を整える」の例文を5つ紹介します。
ビジネスシーンでもよく用いられるので、ぜひ使い方は覚えておきましょう。
- 彼女は大切な面接のために、服装や髪型の体裁を整えることに細心の注意を払った。
- 会議で提出する報告書は、内容だけでなく体裁を整えることも大切だと上司に言われた。
- 新しいビジネスプランを提案するにあたり、提案書の体裁を整える作業に細心の注意を払った。
- 草野球の試合前、いつものメンバーが揃わずに困っていたが、友人に助っ人として参加してもらい、何とかチームとしての体裁を整えた。
- ウェブサイトを公開する前に、ページのデザインやレイアウトの体裁を整えることで、訪問者に好印象を与えることができる。
体裁を整えるの類義語は?
「体裁を整える」とよく似た意味を持つ表現を5つ紹介します。
格好をつける(かっこうをつける)
見た目や態度に気を使い、他人からの評価を意識して自分を良く見せようとすることを意味します。
外見だけでなく、振る舞いにおいても使われます。
形を整える(かたちをととのえる)
物事や状況を適切な形や状態に調整することを指します。
計画やプロジェクトなど、具体的な形が必要なものに対して用いられることが多いです。
世間体を繕う(せけんていをつくろう)
社会的な評価や名誉を保つために、外見や行動を調整することを意味します。
他人からどのように見られているかを気にして、そのイメージを良く保とうとする行為です。
手筈を整える(てはずをととのえる)
事前に計画や準備を整え、スムーズに事が運ぶようにすることを意味します。
物事を円滑に進めるための準備や手順を確立する行為を指します。
目途を立てる(めどをたてる)
何かを達成するための具体的な計画や見通しを立てることを指します。
目標達成に向けての進行状況や方法について、ある程度の見込みを持つことを意味します。
体裁を整えるの対義語は?
「体裁を整える」の対義語としては
- 整えない
- 格好がつかない
- 世間体が悪い(せけんていがわるい)
- 自然体でいる
- 取り繕わない
などが考えられます。
基本的に、整理するという意味の言葉を、否定形で「~ない」として使うことが多いです。
まとめ
「体裁を整える」とは、人の見た目や文書の外形を整理し、良い印象を与えるよう調整することを意味します。
また、外見を整えることの価値を認識しつつも、内面の充実にも目を向けるべきことを示唆しています。
ビジネスシーンを含む様々な場面で使われるので、意味と使い方は押さえておきたいところです。
見た目の印象に頼りすぎず、本質を磨くことのバランスを取ることが大切ということも覚えておきたいですね。