私たちの鼻の下にある小さなくぼみ、その正体は意外と知られていないかもしれません。

この記事では、そのくぼみが持つ興味深い機能や、人体における意外な役割についてご紹介いたします。

日常生活でほとんど意識することはないと思いますが、詳しく知ると、かなり面白いものがありますよ!

鼻の下のくぼみの名前は?

鼻の下のくぼみの一般的な名称は、「人中」と言います。

人中という名前は、この部位が人の顔の中心に位置することから来ています。

赤ちゃんがお母さんのお腹の中で形成される過程で、顔の中央部分が最後に完成します。
この時、顔の左右が合わさり、中央にくぼみが形成されます。

この過程が、「人の中心」を形成する瞬間と捉えられ、そこから「人中」という名前が生まれたというわけです。

鼻の下のくぼみに別名がある?

一般的な名称は人中ですが、実は興味深い別名があります。

その名も「天使の跡」!

なぜこのような別名があるのかというと、その由来はユダヤ神話に基づく伝説にあります。

ユダヤの伝説によると、赤ちゃんが母体に入る前に、天使がその記憶を消すために口元に指を当てるとされています。

天使が触れて跡が残るので、天使の跡という名前になったということですね。

また、この伝説は、デジャブという現象が部分的に残った記憶が表れるものとして解釈されることもあるようです。

鼻の下のくぼみの機能は?

一見すると単なる顔の特徴に過ぎない人中ですが、実は重要な役割を果たしていると考えられています。

その一つが「発音」に関わる機能です。
人中があることで、特定の音を出すことが可能になると言われています。

いわば、楽器のように、人中が音の響きを整え、私たちの言葉を豊かにしているという感じですね。

もう一つの機能は「鼻の保湿」です。
人中は、ほとんどの哺乳類に共通する特徴で、常に湿り気を保つことで鼻の乾燥を防ぎ、嗅覚機能を維持する役割を担っているとされています。

ただし、人間やサルでは視覚が発達しているため、この機能は徐々に薄れ、現在では形跡として残っているだけとも考えられています。

そして、先ほど紹介した「天使の跡」という伝説は、人中が持つ神秘的な魅力を表しているとも言えます。
この小さなくぼみが、私たちの顔に深みと表情を与え、美しさの象徴となっているからです。

特に、人中が深い人は、顔にメリハリが生まれ、美人の証とも言われています。

鼻の下のくぼみは急所?

格闘技や武道に詳しい方は、ご存じだと思います。

そう、人中は、人間の急所でもあります。

人中を攻撃されると、後頭骨周辺に違和感を感じることがあるようです。

実際、自分で叩くと分かると思いますが、とても痛いです…
軽く叩くだけでも結構な痛みを感じるので、他人から攻撃されたら大変なことになります。

また、人中を的確にとらえると、指だけで人の動きを止めることもできるそうです。

人間の急所とされる部位は色々ありますが、人中もその一つとして挙げられるということです。

まとめ

日常ではあまり意識されない「人中」ですが、実は私たちの生活に深く関わる多くの秘密を秘めています。

その背景を知ることで、自分の身体に対する理解が深まりますね。

せっかくなので、これからは人中にも注目してみると面白いと思います。
日々の生活に新たな発見があるかもしれません。