カンヌ国際映画祭の歴代パルム・ドール受賞作品をまとめました。
カンヌ国際映画祭の日本作品・日本人の受賞歴についても記事にしていますので、ご参照いただければと思います。
歴代パルム・ドール受賞作品一覧
回 | 開催年 | 受賞作品 | 制作国 | 監督 |
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72 | 2019年 | パラサイト 半地下の家族 | 韓国 | ポン・ジュノ |
71 | 2018年 | 万引き家族 | 日本 | 是枝裕和 |
70 | 2017年 | ザ・スクエア 思いやりの聖域 | スウェーデン | リューベン・オストルンド |
69 | 2016年 | わたしは、ダニエル・ブレイク | イギリス | ケン・ローチ |
68 | 2015年 | ディーパンの闘い | フランス | ジャック・オーディアール |
67 | 2014年 | 雪の轍 | トルコ | ヌリ・ビルゲ・ジェイラン |
66 | 2013年 | アデル、ブルーは熱い色 | フランス | アブデラティフ・ケシシュ |
65 | 2012年 | 愛、アムール | オーストリア フランス ドイツ |
ミヒャエル・ハネケ |
64 | 2011年 | ツリー・オブ・ライフ | アメリカ合衆国 | テレンス・マリック |
63 | 2010年 | ブンミおじさんの森 | タイ | アピチャッポン・ウィーラセタクン |
62 | 2009年 | 白いリボン | オーストリア 他 | ミヒャエル・ハネケ |
61 | 2008年 | パリ20区、僕たちのクラス | フランス | ローラン・カンテ |
60 | 2007年 | 4ヶ月、3週と2日 | ルーマニア | クリスティアン・ムンジウ |
59 | 2006年 | 麦の穂をゆらす風 | アイルランド イギリス |
ケン・ローチ |
58 | 2005年 | ある子供 | ベルギー フランス |
ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ |
57 | 2004年 | 華氏911 | アメリカ合衆国 | マイケル・ムーア |
56 | 2003年 | エレファント | アメリカ合衆国 | ガス・ヴァン・サント |
55 | 2002年 | 戦場のピアニスト | ポーランド 他 | ロマン・ポランスキー |
54 | 2001年 | 息子の部屋 | イタリア | ナンニ・モレッティ |
53 | 2000年 | ダンサー・イン・ザ・ダーク | デンマーク 他 | ラース・フォン・トリアー |
52 | 1999年 | ロゼッタ | ベルギー フランス |
ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ |
51 | 1998年 | 永遠と一日 | ギリシャ フランス イタリア |
テオ・アンゲロプロス |
50 | 1997年 | うなぎ | 日本 | 今村昌平 |
桜桃の味 | イラン | アッバス・キアロスタミ | ||
49 | 1996年 | 秘密と嘘 | イギリス | マイク・リー |
48 | 1995年 | アンダーグラウンド | ユーゴスラビア 他 | エミール・クストリッツァ |
47 | 1994年 | パルプ・フィクション | アメリカ合衆国 | クエンティン・タランティーノ |
46 | 1993年 | さらば、わが愛/覇王別姫 | 中国 | チェン・カイコー |
ピアノ・レッスン | ニュージーランド | ジェーン・カンピオン | ||
45 | 1992年 | 愛の風景 | デンマーク 他 | ビレ・アウグスト |
44 | 1991年 | バートン・フィンク | アメリカ合衆国 | コーエン兄弟 |
43 | 1990年 | ワイルド・アット・ハート | アメリカ合衆国 | デヴィッド・リンチ |
42 | 1989年 | セックスと嘘とビデオテープ | アメリカ合衆国 | スティーヴン・ソダーバーグ |
41 | 1988年 | ペレ | デンマーク スウェーデン |
ビレ・アウグスト |
40 | 1987年 | 悪魔の陽の下に | フランス | モーリス・ピアラ |
39 | 1986年 | ミッション | イギリス | ローランド・ジョフィ |
38 | 1985年 | パパは、出張中! | ユーゴスラビア | エミール・クストリッツァ |
37 | 1984年 | パリ、テキサス | 西ドイツ | ヴィム・ヴェンダース |
36 | 1983年 | 楢山節考 | 日本 | 今村昌平 |
35 | 1982年 | ミッシング | アメリカ合衆国 | コスタ・ガヴラス |
路 | トルコ | ユルマズ・ギュネイ | ||
34 | 1981年 | 鉄の男 | ポーランド | アンジェイ・ワイダ |
33 | 1980年 | 影武者 | 日本 アメリカ合衆国 |
黒澤明 |
オール・ザット・ジャズ | アメリカ合衆国 | ボブ・フォッシー | ||
32 | 1979年 | 地獄の黙示録 | アメリカ合衆国 | フランシス・フォード・コッポラ |
ブリキの太鼓 | 西ドイツ | フォルカー・シュレンドルフ | ||
31 | 1978年 | 木靴の樹 | イタリア | エルマンノ・オルミ |
30 | 1977年 | 父 パードレ・パドローネ | イタリア | パオロ・タヴィアーニ ヴィットリオ・タヴィアーニ |
29 | 1976年 | タクシードライバー | アメリカ合衆国 | マーティン・スコセッシ |
28 | 1975年 | 小さな火の歴史 | アルジェリア | モハメッド・ラクダル=ハミナシ |
27 | 1974年 | カンバセーション…盗聴… | アメリカ合衆国 | フランシス・フォード・コッポラ |
26 | 1973年 | 雇い人 | イギリス | アラン・ブリッジス |
スケアクロウ | アメリカ合衆国 | ジェリー・シャッツバーグ | ||
25 | 1972年 | 労働者階級は天国に入る | イタリア | エリオ・ペトリ |
黒い砂漠 | イタリア | フランチェスコ・ロージ | ||
24 | 1971年 | 恋 | イギリス | ジョゼフ・ロージー |
23 | 1970年 | M★A★S★H マッシュ | アメリカ合衆国 | ロバート・アルトマン |
22 | 1969年 | If もしも…. | イギリス | リンゼイ・アンダーソン |
21 | 1968年 | 「カンヌ国際映画祭粉砕事件」が起こったため、途中で中止 | ||
20 | 1967年 | 欲望 | イギリス イタリア |
ミケランジェロ・アントニオーニ |
19 | 1966年 | 男と女 | フランス | クロード・ルルーシュ |
蜜がいっぱい | イタリア フランス |
ピエトロ・ジェルミ | ||
18 | 1965年 | ナック | イギリス | リチャード・レスター |
17 | 1964年 | シェルブールの雨傘 | フランス | ジャック・ドゥミ |
16 | 1963年 | 山猫 | イタリア | ルキノ・ヴィスコンティ |
15 | 1962年 | サンタ・バルバラの誓い | ブラジル | アンセルモ・デュアルテ |
14 | 1961年 | かくも長き不在 | フランス | アンリ・コルピ |
ビリディアナ | スペイン | ルイス・ブニュエル | ||
13 | 1960年 | 甘い生活 | イタリア | フェデリコ・フェリーニ |
12 | 1959年 | 黒いオルフェ | フランス ブラジル イタリア |
マルセル・カミュ |
11 | 1958年 | 鶴は翔んでゆく | ソビエト連邦 | ミハイル・カラトーゾフ |
10 | 1957年 | 友情ある説得 | アメリカ合衆国 | ウィリアム・ワイラー |
9 | 1956年 | 沈黙の世界 | フランス イタリア |
ジャック=イヴ・クストー ルイ・マル |
8 | 1955年 | マーティ | アメリカ合衆国 | デルバート・マン |
7 | 1954年 | 地獄門 | 日本 | 衣笠貞之助 |
6 | 1953年 | 恐怖の報酬 | フランス | アンリ=ジョルジュ・クルーゾー |
5 | 1952年 | オーソン・ウェルズのオセロ | アメリカ合衆国 | オーソン・ウェルズ |
2ペンスの希望 | イタリア | レナート・カステラーニ | ||
4 | 1951年 | 令嬢ジュリー | スウェーデン | アルフ・シェーベルイ |
ミラノの奇蹟 | イタリア | ヴィットリオ・デ・シーカ | ||
3 | 1949年 | 第三の男 | イギリス | キャロル・リード |
2 | 1947年 | 該当なし | ||
1 | 1946年 | もだえ | スウェーデン | アルフ・シェーベルイ |
失われた週末 | アメリカ合衆国 | ビリー・ワイルダー | ||
地球は赤くなる | デンマーク | ボディル・イプセン ラウ・ラウリッツェン |
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下層都市 | インド | チェタン・アナンド | ||
逢びき | イギリス | デヴィッド・リーン | ||
マリア・カンデラリア | メキシコ | エミリオ・フェルナンデス | ||
偉大な転換 | ソビエト連邦 | フリードリッヒ・エルムレル | ||
田園交響楽 | フランス | ジャン・ドラノワ | ||
最後のチャンス | スイス | レオポルト・リントベルク | ||
翼のない男たち | チェコスロバキア | フランチシェク・チャープ | ||
無防備都市 | イタリア | ロベルト・ロッセリーニ |
パルム・ドールはグランプリとは違う?
言うもでもないことですが、パルム・ドールとはカンヌ国際映画祭における最高の賞のことです。
米国のアカデミー賞や日本アカデミー賞でいえば、最優秀作品賞に該当すると理解しておけば間違いないと思います。
ただ、少しややこしいのが、パルム・ドールの他にグランプリと呼ばれる賞があることですね。
もともと、カンヌ国際映画祭の最高賞は「グランプリ(Grand Prix du Festival International du Film)」とされていました。
それが1955年に正式名称が「パルム・ドール(Palme d’Or)」となり、一度グランプリと名称を戻したものの、1975年に再びパルム・ドールが正式名称となりました。
また、カンヌ国際映画祭では最高賞とは別に古くから審査員特別賞がありましたが、こちらが現在では「グランプリ(Grand Prix)」という名称になっており、最高賞に次ぐ栄誉となっています。
なので、最高賞のことを通称で「グランプリ」と呼ばれることがありますが、正確には「パルム・ドール」であり、単に「グランプリ」と言ってしまうと混乱をきたしてしまいます。
現在では、パルム・ドールとグランプリは別物であり、
- パルム・ドール:最高賞!優勝!第1位!
- グランプリ:最高賞に次ぐ賞!準優勝!第2位!
という感じになります。
この点は注意しておきたいところですね。