ペンギンは寒い地域に住んでいるというイメージがあると思います。

特に、南極大陸で生息しているのはよく知られています。

ですが、同じ寒冷の地でも、北極には住んでいません。

なぜ、南極で生活しているのに、北極には生息していないのでしょうか?

また、ペンギンは南極大陸だけでなく、意外な地域でも生活しているケースがあります。

この記事では、ペンギンが北極にはいない理由と、南極以外の意外な生息地について紹介しています。

なかなか面白いも事実があるので、ぜひ楽しんでいただけたらと思います。

ペンギンが北極にいない理由は?

ペンギンが北極にいない理由を簡単にまとめると、以下の2つとなります。

  • 北極には天敵となる肉食動物が生息しているから
  • 赤道周辺の暖流が栄養不足で、ペンギンの移動を妨げるから

それぞれ詳しく説明しますね。

まず、1つ目の理由は、北極に生息するホッキョクグマやホッキョクオオカミなどの肉食動物が住んでいるからです。

これらの動物は地上で敏速に行動し、動きが遅いペンギンを簡単に捕食できます。
そのため、ペンギンにとって北極は危険な環境となっています。

一方、南極では、ペンギンにとっての天敵が氷上にはほとんどいません。
海中にはシャチやヒョウアザラシがいますが、氷上では比較的安全に生活できるため、南極にはペンギンが住んでいるというわけです。

次に2つ目の理由として、赤道周辺の暖流が影響しています。

赤道周辺には暖流が流れており、これがペンギンの北極への移動を妨げる大きな要因となっています。

暖流の流れる熱帯の海は栄養分が少なく、ペンギンの主食である魚やその他の海洋生物が少ないため、ペンギンにとっては生存に適した環境ではありません。

また、暖流の流れる海域にはサメなどの天敵も多く生息しており、これがペンギンにとってさらなるリスクをもたらします。

このため、ペンギンは栄養豊かで生物が多い、寒い海域に生息することを好みます。
南極大陸やその周辺の海は、ペンギンにとって理想的な生息地となっており、ペンギンの多くはここで生活しています。

一方で、赤道を越えて北極まで移動することは、栄養不足や天敵の存在などの理由からほとんどないようです。

赤道周辺の暖流はペンギンの生息地を南半球に限定する重要な要因となっており、北極にペンギンがいない理由の一つとなっています。

このように、ペンギンが北極にいないのは、肉食動物の存在や赤道の暖流など、生態系や地理的な要因によるものです。
ペンギンの生息地は、自らの生態に適した環境に限られているというわけです。

ペンギンの主な生息地は?

ペンギンは、南極をはじめとする寒い地域での生活がよく知られていますが、実は暖かい地域にも生息しています。

まず、南極大陸に住んでいるのは、コウテイペンギンアデリーペンギンの2種です。
南極大陸の寒冷な環境に適応しており、その姿がよく知られています。

また、ジェンツーペンギン、マカロニペンギン、ヒゲペンギンなどは、南極半島や南極周辺の島々にも繁殖地を持っています。

他にも、南アメリカ、アフリカ南部、オーストラリア、ニュージーランドなどにもペンギンは生息しています。

最も低緯度に生息するペンギンは、赤道直下のガラパゴス諸島に分布するガラパゴスペンギンで、その生息地は赤道を挟んでわずかに北半球にはみ出しています。

こんな熱帯の土地になぜペンギンが住んでいるの?と思われるかもしれませんね。

実は、この辺りの地域は、南極海周辺からペルー海流が流れてくる海域に面しているんです。
ペルー海流は寒流なので、周囲の温度を下げます。

そのため、ペンギンにとって適した環境を提供しているというわけです。
もちろん、南極などの寒冷地よりはずっと暖かいですが、ガラパゴスペンギンには住みやすい環境となっているようです。

また、ガラパゴス諸島自体、意外に涼しいことで知られています。
年間を通じて、最高気温は30℃を超えるときがありますが、逆に最低気温は20℃を下回るときもあります。

以上のように、ペンギンの生息地は寒冷な南極大陸だけでなく、南半球のさまざまな地域に広く分布しています。

まとめ

ペンギンは南極大陸に多く生息していますが、北極にはいません。
北極にはペンギンの天敵が多く、赤道周辺の暖流が栄養不足で移動を妨げるためです。

また、ペンギンは南極以外にも南アメリカやアフリカ南部など、意外な地域にも生息しています。
特に、ガラパゴス諸島にペンギンが住んでいるのは興味深い事実ですね。

北極にペンギンがいないのは不思議に思えますが、その理由を知ると納得がいきます。
彼らの生態や地理的な要因が、生息地を決めているというわけですね。