パティシエとショコラティエという職業を聞いたことがあると思います。
どちらもお菓子を作る職人さんのことですね。
似ている職業で、両者には区別がないように思えます。
ところが、実際にはこの2つの職業には大きな違いがあるんです。
この記事では、パティシエとショコラティエの違いついて詳しく説明しています。
パティシエとショコラティエの違いとは?
早速ですが、パティシエとショコラティエの違いを簡単にまとめます。
- パティシエ:お菓子全般を扱う職人
- ショコラティエ:チョコレートに特化した技術を持つ職人
以上のような違いがあります。
パティシエとショコラティエはどちらも洋菓子を扱う職人である点では共通しています。
ですが、両者の専門分野が異なるということです。
一見似ているように思えますが、技術や知識の深さにおいては大きな違いがあります。
チョコレートも洋菓子の一種なので、パティシエの一部としてショコラティエという職種があるという考え方もできますが、これはちょっと微妙です。
やはり、それぞれ求められる知識やスキルが違うからです。
特にフランスのような洋菓子の本場では、これらの職業が国家資格として正式に区別されており、それぞれ独自の専門性を持っています。
パティシエとは?
では、パティシエについて詳しく説明しますね。
パティシエ(patissier)は、フランス語で「菓子を作る人」を意味し、菓子職人を指します。
女性の場合はパティシエールと呼ばれますが、一般的には男女問わずパティシエという言葉が使われます。
パティシエには、お菓子の味はもちろん、見た目の美しさや芸術性にも高い技術が求められ、さまざまな材料の組み合わせや調理法に対して深い知識と創造性が必要です。
ロールケーキなどの作成に挑戦すると、その複雑さを体感できます。
パティシエと聞くと男性が多い職業というイメージがありますが、国によっては女性の比率が高い地域もあります。
日本でも最近は女性のパティシエが増えており、独自の感性がスイーツ業界に新しい風を吹き込んでいます。
日本ではスイーツ文化が広がるにつれ、パティシエという言葉も普及してきましたが、和菓子を作る職人さんをパティシエとは呼ばないようです。
あくまで洋菓子に特化した職業ということになりますね。
ショコラティエとは?
続いて、ショコラティエについて説明します。
ショコラティエ(chocolatier)は、フランス語で「チョコレート職人」を意味する言葉です。
女性職人をショコラティエールと呼びますが、一般的には男女問わずショコラティエとして認識されています。
パティシエが洋菓子全般を扱うのに対し、ショコラティエはチョコレート作りに特化した職人です。
さて、ここで、チョコレートも洋菓子なので、パティシエがチョコレートも作れば良いと思うかもしれません。
わざわざ、ショコラティエという専門の職業が必要なの?と疑問に感じることもあるでしょう。
ですが、チョコレートの製造は特別な専門技術が必要になります。
というのも、チョコレート作りは、温度管理など細かな配慮を必要とする繊細なプロセスだからです。
例えば、チョコレートを作る際には「テンパリング」という技術が必須です。
これは、チョコレートを一定の温度まで加熱し、冷却して再び固める工程を指し、非常に精密な温度管理が求められます。
この技術によって、チョコレートの質感や光沢が決まり、品質に大きく影響します。
それ以外にもチョコレートを作る際には様々なスキルが不可欠です。
加えて、長年の経験と深い知識、アイデアや創造力も必要になります。
そういった事情があるので、パティシエとショコラティエが区別されているというわけです。
まとめ
以上のように、パティシエとショコラティエには大きな違いがあります。
特にチョコレートという特殊な分野がその違いを際立たせていると言えます。
大ざっぱに捉えると、パティシエの一部にショコラティエという職種があるとも考えられますが、それぞれ専門性が異なり、独自の技術が必要なので、この区別は適切ではないかもしれません。
また、両者に求められる技術の違いはありますが、どちらが偉いとか、地位が高いとかはないようです。
あくまで、チョコレートに特化しているかどうかで区別されるということに注意が必要ですね。