「箸にも棒にもかからない(はしにもぼうにもかからない)」という慣用句があります。

簡単に言うと、手を付けられない、どうしようもない状態を意味します。

対象となるものは様々ですが、ネガティブな意味を持つので、人に対して使うときは特に注意が必要です。

この記事では、「箸にも棒にもかからない」の意味と例文、類義語や対義語まで詳しく紹介しています。

箸にも棒にもかからないの意味は?

「箸にも棒にもかからない」という表現は、あまりにもひどい状態や、手を出しようがないほどの事態を指します。

全く価値が見出せない人や、どれだけ努力しても解決が困難な問題、完全に無視されてしまう状況などに用いられます。

どうしようもなく困惑したり、失望したりするような、否定的な感情を含んで使われることが一般的です。

また、語尾の「ない」を「ぬ」にして、「箸にも棒にも掛からぬ」ということもあります。

箸にも棒にもかからないの由来は?

「箸にも棒にもかからない」という表現は、細い箸でつまもうとしても、太い棒で引っかけようとしても掴めない状況から来ています。

小さな物なら箸でつかむことができます。
また、ある程度の重さがあれば棒を使って持ち上げることも可能です。

しかし、どちらの方法を試してもうまくいかない場合、その物は扱いに困りますよね。

そこから、「箸にも棒にもかからない」は、どうにも手をつけられない、対処のしようがない状況を表すようになったというわけです。

箸にも棒にもかからないの使い方は?

「箸にも棒にもかからない」は、人にも物事に対しても使われますが、ネガティブな意味を含むので、特に人に対して使用する際には慎重さが求められます。

ここでは例文を5つ紹介しますが、人に対して使う際はその影響を考慮することが大切になります。

  • このプロジェクトは進行が遅く、計画も曖昧で、箸にも棒にもかからない状況だ。
  • 彼女の話し方は要領を得ず、箸にも棒にもかからない説明で、何を言いたいのか分からない。
  • 彼の部屋は散らかっていて、掃除が全くされていないため、箸にも棒にもかからないほどひどい状態になっている。
  • 彼の提出したレポートは構成が乱れており、要点が掴みにくい。箸にも棒にもかからないとしか言いようがない。
  • 友人は仕事をせず遊んでばかりいる。このままだらしなく時間を無駄にすると、箸にも棒にもかからない人生を送ることになるだろう。

箸にも棒にもかからないの類義語は?

「箸にも棒にもかからない」によく似た意味を持つ表現として、次の3つを紹介します。

扱いに困る、対処が難しい状況や人物を指す際に用いられます。

煮ても焼いても食えない(にてもやいてもくえない)

どのような方法を試してもうまくいかない、またはどうあがいても対処できない状況や人物を指します。

文字通り、どんな調理法を用いても食べられないほど手に負えないことから転じた言葉です。

縄にも蔓にもかからぬ(なわにもかずらにもかからぬ)

縄や蔓(つる)にも捕まらない、つまりどんな手段を使っても捕まえられない、制御できない状況や人物を表します。

逃げることが得意、または扱いにくいことを意味しています。

酢でも蒟蒻でも(すでもこんにゃくでも)

どんな方法を試しても解決しない、または満足のいく結果にならない状況を指します。

酢や蒟蒻(こんにゃく)といった異なる性質のものを使ってもうまくいかないことから、非常に扱いにくい、または対応が難しいことを示しています。

以上はことわざや慣用句となりますが、口語的表現で、「手に負えない」「見込みがない」「為す術がない(なすすべがない)」などと言い換えることもできます。

箸にも棒にもかからないの対義語は?

「箸にも棒にもかからない」の対義語は、管理しやすい、または問題なく対処できる状況を示す言葉が考えられます。

  • 使いやすい
  • 扱いやすい
  • 御しやすい
  • 都合のよい
  • 使い勝手のいい

などがあげられます。

また、人に対する表現としては、優秀有能といった、才能ある人物を表す言葉が対義語となります。

まとめ

「箸にも棒にもかからない」とは、手に負えない、どうしようもない状況や人物を指すときに使う表現です。

対象となるのは幅広いので、便利と言えますが、ネガティブな意味合いを含むため、使用する際には配慮が必要です。

ビジネスシーンでも用いられることがあるので、対象となる人物や状況はよく見極めるようにしたいですね。