「胸をつかれる」という慣用句があります。
ショックを受けたり、様々な感情が沸き起こる状況を意味します。
日常会話でもよく使われる表現ですね。
この記事では、「胸をつかれる」の意味と由来、例文から類義語や対義語まで詳しく紹介しています。
胸をつかれるの意味は?
「胸をつかれる」は
- 深い衝撃やショックを受ける
- 心にさまざまな感情が溢れる
という2通りの意味があります。
人が大きな感動や悲しみを経験した際、または人生の重要な瞬間に直面した時に使われることが多いです。
どちらの場合も、人の内面に深く響く出来事や感情が引き起こされるという点で共通しています。
そして、そのときの感情や思いが記憶に深く刻まれることが多いでしょう。
また、漢字で表記すると、「胸を衝かれる」あるいは「胸を突かれる」となります。
胸をつかれるの由来は?
「胸をつかれる」の直接的な由来というものは存在しないようです。
そのまま文字通りの意味だと「心臓(胸)が突き刺される」となります。
ここでの「胸」は、単に身体の一部を指すのではなく、心や感情の象徴として用いられています。
また、「突く」という動作は、何かが強い衝撃や影響を与えることを表しています。
ここから転じて、心情や感情が強く揺さぶられる、または衝撃を受ける状況を指すようになったと考えられます。
物理的には、何かが胸を突き刺すというのは極めて痛みを伴う危険な状態を連想させますが、比喩的には、ある出来事が非常に衝撃的で心に深い影響を与えることを意味するというわけです。
胸をつかれるの使い方は?
「胸をつかれる」の使い方として、例文を5つ紹介します。
- 彼女からの別れの言葉を聞いた瞬間、胸をつかれるようなショックを受けた。
- 会社の倒産が突然発表され、そのニュースに胸をつかれる思いがした。
- 最愛のペットが亡くなったとき、私は深い悲しみで胸をつかれた。
- 故郷の風景を久しぶりに見たとき、懐かしさと喪失感で胸をつかれるような思いがした。
- 子供の卒業式を見ていると、今までの成長とこれからの不安で胸をつかれる思いが込み上げてきた。
胸をつかれるの類義語は?
「胸をつかれる」とよく似た意味を持つ表現として、以下のようなものがあります。
- 衝撃を受ける
- 心を打たれる
- 胸を打たれる
- 胸に突き刺さる
- 魂を揺さぶられる
- 感銘を受ける
- 胸がいっぱいになる
- 胸が熱くなる
- 熱いものが込み上げる
- はっと驚かされる
- はっと驚かされる
- 感動する
- 痛感する
ザっと羅列したような感じですが、感動や痛感するといったシンプルな表現から、感情の深い動きを表すより具体的なフレーズまで、様々な言葉で言い換えることができます。
それぞれが異なるニュアンスを持ちながらも、共通しているのは、何らかの形で心に強い影響を与える体験を伝えようとしていることですね。
これらの表現を通じて、感動的な瞬間や衝撃的な出来事を共有し、その感情の深さや複雑さを表すことができます。
胸をつかれるの対義語は?
「胸をつかれる」の対義語としては、心に深い影響を与えない、感動や衝撃を与えるほどの強さがない状況を表す言葉になります。
- 心に響かない
- 興味を引かない
- 迫るものがない
- 無関心を感じる
- 冷淡な反応を示す
- 鈍感な
- 感動しない
- 無感動の
などが考えられます。
「胸をつかれる」とは逆に、何かを見聞きしても特に心が動かされない、感情が揺さぶられない状態を表します。
まとめ
「胸をつかれる」は、深い衝撃やショックを受けたり、心にさまざまな感情が湧き上がる状況を表す表現です。
人生においてこのような瞬間は数多くあるでしょう。
そのときの感情の深さや複雑さを伝えるために、とても便利な言葉です。
また、言い換え表現も数多くあり、状況に応じて細かなニュアンスの違いを伝えることができます。