「一念岩をも通す」ということわざがあります。

何事においても強い意志が大切という意味で、座右の銘にしているというケースもよく見受けられます。

この記事では、「一念岩をも通す」の意味と由来、実際の使い方として例文も紹介しています。

一念岩をも通すの意味は?

「一念岩をも通す」は「いちねんいわをもとおす」と読みます。

強い意志や決意があれば、どんな困難な障害も乗り越えることができるという意味の日本のことわざです。

直訳すると「一つの思いが岩をも通す」となり、これはどんなに困難な状況でも、一途な思いや強い決意があれば、それを実現することができるということを表しています。

一念岩をも通すの由来は?

「一念岩をも通す」は、中国の古典文献である「史記」に起源を持つ故事から来ています。

「史記」によると、前漢時代の武将で、李広という弓の名人がいました。

彼は草むらに隠れていた岩を虎だと勘違いし、その岩に向かって矢を射ました。

その矢は驚くほどの力で岩に深く刺さったとされます。

このエピソードから、「一念岩をも通す」という言葉が生まれたというわけです。

一念岩をも通すの例文をご紹介

続いて、「一念岩をも通す」の使い方として、5つの例文を紹介します。

  • 彼は一念岩をも通す決意で、困難な状況の中でも事業を成長させ、成功の道を切り開いた。
  • 彼は多くの失敗にもめげず、一念岩をも通す意志で研究を続けた結果、ついに新しい理論を打ち立てた。
  • 一念岩をも通すと言っても、ただ強く願うだけでは不十分だ。強い意志を実現させるためには、それに見合った努力と具体的な行動が欠かせない。
  • 強豪チームに勝つためには、一念岩をも通す覚悟が必要だ。綿密な戦略とチーム全員の一致団結した努力が、勝利への道を切り開くだろう。
  • 彼女は一念岩をも通す精神で、長年の夢である小説家になるために毎日書き続けている。

一念岩をも通すの類義語をご紹介

次に、「一念岩をも通す」の類語表現として、以下の3つを紹介します。

為せば成る(なせばなる)

「やる気があれば、どんな困難なことでも成し遂げることができる」という意味を持ちます。

目標達成のための行動と意志の強さを強調しています。

雨だれ石を穿つ(あまだれいしをうがつ)

「長い時間をかけて続ける小さな努力が、最終的には大きな成果を生む」という意味です。

一見小さくても、継続することの力を表しています。

石に立つ矢(いしにたつや)

「非常に困難なことを成し遂げる」という意味を持ちます。

文字通りには、石に矢が立つほどの難事を達成することを意味し、高い目標を達成するための努力と決意を象徴しています。

まとめ

「一念岩をも通す」ということわざは、強い意志と決意があれば困難を乗り越えられると教えてくれます。

由来や例文などを知ると、その意味がより深く理解できると思います。

私たちの普段の日常生活においても、示唆に富んだ言葉ですね。

時には、あきらめることも必要ですが、どんな困難にも立ち向かう強い意志を身につけることは、私たちにとって大切なことですね。