寒い季節になると、雪が降ることがあります。
でも、雪が降るのは、ただ寒いからというわけではありません。
雪が降るには、特別な気温や天気のパターンが必要となります。
この記事では、雪がどんな気温で降り始めるのか、そして雪が降る時の自然のしくみについて、分かりやすく説明しています。
雪は何度になると降る?
一般的に、雪が降る温度は、地上付近の気温が0℃以下、またはそれに近い低温となります。
しかし、実際には、雪が降る気温は場所や状況によって異なります。
雪が降るための気温には、地上だけでなく、上空の気温も関係しています。
地上の気温は?
地上の気温が0℃以下であれば、雪が降る可能性が高くなります。
ただし、これは絶対的な基準ではありません。
地上の気温がわずかにプラスであっても、他の条件が整えば雪が降ることがあります。
例えば、地上の気温が2~3℃程度でも、上空が十分に冷えていれば、雪が降ることがあります。
上空の気温は?
雪が降るかどうかを判断する上で、上空の気温も重要になります。
一般的には、上空1,500メートルの気温が判断基準になるようです。
この高度での気温が低いと、雲の中で水蒸気が凝結し、氷晶が形成されやすくなります。
具体的な温度は、-5℃以下とされています。
-5℃以下になると、氷晶が集まって雪の結晶となり、地上に降るというわけです。
湿度なども関係している?
雪が降るかどうかは、湿度やその他の気象条件にも左右されます。
例えば、湿度が高いと、雪の結晶が地上に到達する前に溶けることが少なくなります。
風の方向や強さ、気圧の変化なども、雪の降り方に影響を与えます。
さらに、地理的な要因も雪の降り方に影響を与えます。
例えば、山間部では低地よりも気温が低く、同じ気温でも雪が降りやすいです。
また、海からの距離や地形も、雪の降りやすさに影響を及ぼします。
以上のように、雪が降る気温は、単純に地上の気温だけでなく、上空の気温や湿度、その他の気象条件によっても左右されます。
これらの要素が複雑に絡み合い、雪の降る量や頻度を決定するというわけです。
なので、地上の気温や上空の気温は、あくまで一つの目安と捉えておくとよいでしょう。
雪が降る仕組みはどうなっている?
続いて、雪が降る仕組みについて説明していきます。
以下のようなプロセスで、雪が降るようになります。
まず、雪は、雲の中で空気中の水蒸気が直接凍結してできる氷晶から始まります。
主に上空の気温が低い場所で起こり、氷晶は周囲の水蒸気を吸収しながら成長します。
この氷晶の形成は、上空の気温に大きく左右されます。
上空の気温については先述しましたが、特に上空1500メートルでの気温が約-5℃以下の場合に、結晶の形成がよりスムーズに進む傾向があります。
雪の結晶は、その成長過程でさまざまな形をとります。
結晶が成長する過程での気温や湿度の違いが、結晶の形状や大きさに影響を与えます。
結晶は、他の氷晶や過冷却水滴と衝突・結合しながら、さらに大きく成長します。
雪の結晶が持つ多様な形は、これら微小な環境の変化によって生み出されます。
そして、成長した雪の結晶が、重力の影響で地上に向かって落下するというわけです。
基本的に、以上のようなプロセスを経て、雪が降るようになります。
また、地上の気温や湿度が雪の結晶の状態に影響を与え、地上の気温が高い場合は雪の結晶が溶けて雨やみぞれに変わることがあります。
雪が降る仕組みをまとめると
- 雲の中で空気中の水蒸気が氷晶に変わる
- 氷晶が大きく成長する
- 重力によって氷晶が落ちる
- 落ちる途中で雪になって降る
となります。
氷晶が落ちる過程で雪になるには、やはり地上の気温が0℃以下の十分に低い状態であることが必要で、気温が高いと、氷晶は溶けて雨に変わる可能性が高くなってしまうようです。
まとめ
雪が降るのは、単に寒いからというわけではないことがお分かりいただけたと思います。
地上の気温が0℃以下であれば雪が降りやすいですが、それだけではなく、上空の気温や湿度、風の状況など、さまざまな気象条件が組み合わさることで、雪が降るようになります。
また、地理的な要因も雪の降り方に大きく影響します。
この記事を通じて、雪が降る仕組みや条件についての理解が深まれば幸いです。