2022年9月現在で、週刊少年マガジンで連載中、またアニメ化もされた「カッコウの許嫁」。
漫画を読んでいる方、アニメを見ている方も多いでしょう。

私も、たまたまアニメで放送しているのを知って、録画して見ていたら、いつの間にかハマってしまいました。
コミックスも一通りザっと読み、マガジンもほぼ毎週見るようになりました。

カッコウの許嫁は、主人公の海野凪くんを取りまくラブコメディーですが。

「凪くんが誰と結ばれるのか?」気になる方も多いはずです。

メインヒロインは、もちろん、許嫁の天野エリカです。

ですが、読者さんの間では、凪くんの妹の幸ちゃんの人気がかなり高いようで、ヒロインの中では1番人気という声も多いです。

そのため、凪くんと幸ちゃんが結ばれる、幸エンディングはあるのか?についても、ファンの間では大きな話題となっています。

また、個人的に、カッコウの許嫁が、あだち充さん原作の「みゆき」に似ていると感じていたのですが。
私と同じようなおじさん世代では、「みゆき」を連想する方も多いようです。
私の妻も、似ていると言ってました。

今回の記事では、カッコウの許嫁で幸エンドがあるのか?について、ラブコメの不朽の名作「みゆき」とも比較しながら、考察していきたいと思います。

カッコウの許嫁で幸エンディングの可能性はある?

カッコウの許嫁のメインヒロインは、天野エリカです。
しかも、海野凪の許嫁という設定です。
この立ち位置は、連載開始から現在も変わっていません。

したがって、順当に考えれば、凪くんとエリカちゃんが結ばれるのが自然な流れでしょう。

そのため、海野幸エンディングの可能性は低いと考えられます。

ですが、可能性はゼロとも言い切れません。

幸は、最初はブラコン気味で、お兄ちゃん離れができないという形で描かれていました。
ところが、少しずつ兄の凪を特別な異性として意識し、今では完全に恋愛感情を爆発させていますよね。

凪くんも、幸のことは普通の妹として接していましたが。
今では、幸のことを一人の女性として意識しています。

お互いが惹かれあっていて、これからも二人の仲がどんどん進展していきそうな様子。
というか、すでに2回キスしてますし😅
(1回目は事故だったけど)

当初のやりとりからは想像できないくらい、凪くんと幸ちゃんの距離は急速に縮まっています。

もちろん、幸ちゃん以外にも、瀬川ひろと望月あいというヒロインもいるし、この2人とのエンディングもあり得るでしょう。
いや、さすがに望月あいに関しては、後付けという感じで、凪くんと結ばれることはないかな…

一方、瀬川ひろは、今もなお強力なライバルです。
もともと、主人公の海野凪の想い人でしたからね。

けれども、凪くんと同じように許嫁がいて、複雑な事情を抱えています。
神社の跡取り娘ということもあり、凪くんとの間の大きな障壁となることが予想されます。

そういう事情を理由に、自分から身を引きそうな、そういうタイプの女性という感じがします。

なので、今の時点では、決め手にかけるというという印象があります。

また、大本命のメインヒロイン・エリカ嬢も、凪くんとの仲は深まっていますが。

彼女もまた、血のつながらない兄を慕っているという事情があります。
この兄の存在が気になりますね。

行方知らずだった兄ですが、一たび登場すれば、かなり波乱の展開になることは間違いないでしょう。

あと、カッコウの許嫁では、幸推しのファンがかなり多いこと。
そのファンの声に後押しされて、原作者の吉河美希さんが、幸エンドに傾いていくということも考えられます。

実際、多数のファンの要望により、当初の筋書やラストを変えるということはよくあります。

ちなみに、私も幸ちゃん推しです。
始めは、凪くんとエリカちゃんがそのまま結ばれるんだなあと思っていました。

ですが、幸ちゃんの兄に対するツンデレな態度をとる様子や、純粋な恋愛感情を目の当たりにするうちに、感情移入するようになってしまいました。

何というか、守ってあげたい存在という感じです。

そんなわけで、個人的にも、幸エンドになることを願っている状態です。

カッコウの許嫁と「みゆき」を比較してみると?

※「みゆき」のネタバレがあるのでご注意ください

「タッチ」や「H2」、また現在連載中の「MIX」で有名な漫画家の大御所・あだち充さん。
原作の1つに「みゆき」という名作があります。

みゆきは、主人公の同級生の恋人のみゆきと、同じ名前の妹のみゆきとの間で繰り広げられるラブコメディーです。

この「みゆき」がカッコウの許嫁と似ているんですよね。

どこが似ているかというと、

  1. 主人公と妹が血がつながっていない
  2. 主人公が陰キャラ
  3. 妹が美人でかわいい
  4. 主人公と妹がお互い意識している
  5. 妹がやきもち焼き
  6. 妹の名前が似ている

こんなところです。

まず、1~5までは、言葉のとおりです。

少し微妙なのは、妹の名前です。

カッコウの許嫁の幸ちゃんは「さち」と読みますけど、幸という漢字は「みゆき」とも読めますよね。

カッコウの許嫁では、海野という名字から連想して、凪と幸という名前にしたと考えられます。
偶然だとは思いますが、名前が似てしまうという結果となっています。

もしかしたら、作者の吉河美希さんが、あだち充さんの「みゆき」を意識したのかもという想像もしてしまいます。

その他、ストーリーの所々で見られる細かいエピソードも、あげたらキリがありません。

例えば、カッコウの許嫁で、勉強会合宿の途中で、凪くんが幸ちゃんが入院したことを知り、そのまま幸ちゃんのところ駆けつけるシーン。

みゆきでも、主人公の若松真人くんが修学旅行中に、自宅で1人の妹のみゆきちゃんを心配して、修学旅行の途中で自宅に帰ってしまうというシーンがありました。

また、カッコウの許嫁の幸ちゃんが、同級生に兄の悪口を言われるのが嫌ですが、「みゆき」の妹のみゆきちゃんも、兄の悪口を言われて激怒するシーンがあります。

それ以外にも、カッコウの許嫁では、みゆきを彷彿とさせるシーンはたくさんあります。

もちろん、違うところもたくさんありますけどね。

ただ、みゆきを読んだことのある人からすれば、カッコウの許嫁と似ていると思う方は多いと思います。

では、その気になる「みゆき」はどのような結末になるのかというと。

主人公は、妹のみゆきと結婚します!

正直、かなり意外な結末でした。

私は連載中は見ておらず、コミックス全12巻を一気読みしました。
ストーリーの流れから、当然、恋人のみゆきさんと結ばれるものと思っていました。

ところが、ラスト近くで物語が急展開し、主人公の真人くんは妹と結婚することになるんです。

カッコウの許嫁でいうと、凪くんの実の兄がいることが発覚したり、幼なじみの望月あいちゃんがいきなり現れるという感じの展開です。

しかも、恋人のみゆきさんは、高校でも1番の美女で、成績も優秀だし、性格もよい。
真人くんのレベルに合わせて同じ大学を受験し合格しますが、真人くんは不合格。
それでも、みゆきさんはわざわざ浪人して、次の年に同じ大学を受験し、真人くんと一緒に大学生活をおくるんです。

主人公のために、そこまでするか~
健気すぎますよね。

しかし、結末はまさかのどんでん返し!

最終回は、H2Oさんの名曲「想い出がいっぱい」の歌詞が流れながら、真人くんと妹のみゆきちゃんとのシルエットが描かれて終わります。
2人のセリフはいっさいなし。

確かに、最終回はかなりノスタルジックで、印象に残る名シーンだと思います。
でも、やっぱり恋人のみゆきさんがかわいそうすぎます。
一応、みゆきさんも新たな恋の予感を感じさせる形で描かれていますが。

でもねえ、どうしても切ないんですよね。
今でも「みゆき」を読むと、ちょっと余韻が残ってしまいます。

ただ、作者のあだち充さんによると、最初からヒロインは妹のみゆきという設定をしていたそうです。
恋人となるみゆきさんは、あくまで準ヒロインという考えだったようです。

言われてみれば、主人公と妹が連れ子同士で、血のつながりがないと気づくシーンから、結末は決まっていた感はありますね。

それと、妹のみゆきちゃんをずっと追っかけていた、間崎竜一という男子生徒が、最終回で次のように語っています。

みゆきちゃんが一番望んだのは
若松の幸福だし、

若松が望んだのは
みゆきちゃんの幸福…

みゆきちゃんの幸福=若松の幸福。

そして二人は
血のつながりのない男と女。

となりゃ
答えはかんたん。

ゲームセット寸前まで、
それに気がつかなかった
若松がバカなんだよ…

さすがに、このセリフにはジーンときました。
ウルウルしちゃいましたね。

さて、「みゆき」の説明がかなり長くなってしまいましたが💦

みゆきとの比較から、カッコウの許嫁でも、凪くんと幸ちゃんが結ばれる可能性はあるでしょう。
というか、みゆきの印象が強すぎて、その方が自然な展開ではないかと思ってしまいます。

特に、カッコウの許嫁で、凪とは血がつながっていないと知ったときの幸のシーンで、

というセリフと、「かくして運命は動き出した」というふきだしの言葉。

これが、やたらと印象に残るんですよね。

その運命とは、血のつながらない兄妹が結ばれるというところに、逆につながっていくのではないかと。

まあ、「みゆき」を読んだ影響で、考えすぎなのかなとは思いますけど。

ただ、血のつながりのない兄妹が結婚するというお話は、すでに存在しているわけです。
現実としては、まずあり得ない話ですが、それゆえにフィクションとしてはむしろドラマチックな展開になりますよね。

そんなわけで、カッコウの許嫁で、凪くんと幸ちゃんが結ばれても、不思議ではない。

血のつながりがないとはいえ、兄妹が結婚することはあり得ないという声もありますが。
実は「みゆき」というラブコメの名作の例があるんですね。

現在、カッコウの許嫁は、少し話を引きのばしている感があります。
主人公の凪くんを取りまく恋愛事情は、複雑さが増すばかり。
そのため、ちょっとじれったさを感じる方もいらっしゃるでしょう。

ですが、まだまだ物語が終わってほしくないので、ある意味、それはそれでいいとも思います。

果たして、物語のラストで、主人公の海野凪と結ばれるのは誰なのか?

1人のヒロインが選ばれるとなると、他のヒロインがかわいそうになるので、ちょっと切ないラストになるかもしれませんね。

ただ、それも仕方のないこと。
「みゆき」のラストスパートは、ほんと切なかったですから。

それでも、カッコウの許嫁が、ファンの期待を裏切らないような結末になることを祈っています。
少なくとも、誰とも結ばれないとかいうラストはやめてほしいですね。